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船橋整骨院BLOG
- 肩関節の痛みに関わる軟部組織と構造の複雑さ
- 2026/02/17
今回は、肩関節でもどの部分が痛むのか、また、治りずらい理由などをお伝えしたいと思います。
問診時患者様の肩関節の評価をしていて多くいらっしゃるのが、可動域制限がある方が多いです。
可動域制限をさせてしまっている原因の一つが、「回旋筋腱板」になるのでまずはそこからお伝えできればと思います。
回旋筋腱板(Rotator Cuff)とは、肩関節を安定させるための 4つの筋肉とその腱の集まりのことです。
肩はとてもよく動く関節ですが、その分不安定で外れやすい構造になっています。
その肩を “包み込むように支えている"のが回旋筋腱板です。
回旋筋腱板をつくる4つの筋肉
1.棘上筋(きょくじょうきん)➡腕を横に上げ始める働き一番損傷しやすい筋肉です。別のブログにもご紹介したかと思いますが、腱板断裂が起こりやすい筋肉です。
2.棘下筋(きょくかきん)➡腕を外にひねる (外旋)
3.小円筋(しょうえんきん)➡ 外旋の補助
4.肩甲下筋(けんこうかきん)➡腕を内側にひねる(内旋)
これらの腱が上腕骨(肩関節部分)を包み込み肩関節がズレないように安定させています。
肩関節は、「ゴルフボール(上腕骨頭)」が「浅いお皿(関節窩)」に乗っているような構造です。回旋筋腱板は、お皿からボールが落ちないように押さえている役割をしております。
肩関節はなぜ痛みが出やすいの?
肩関節周りには、血流が少ない部分がある為、栄養が行きにくい部分もあります。筋肉が肩峰との間で挟まれやすい (インピンジメント症候群)40代以降は変性しやすく、単純に常に使っていることが多い関節になります。
特に棘上筋腱は断裂しやすく、「夜間痛」「腕が上がらない」といった症状が出やすいです。
肩関節の骨・軟骨の基本構造
肩関節(肩甲上腕関節)上腕骨頭 (球状の骨頭)と肩甲骨の関節窩(浅い皿)で成立する球関節。
関節窩の周囲は 関節唇(glenoid labrum) という線維軟骨で拡張し、関節の安定性を高めています。
関節面同士は関節軟骨で覆われ、低摩擦・滑らかな動きを実現します。
機能的に最も広い可動域を持つ関節ですが、骨性の支持は少なく、靭帯や筋が安定化に重要な役割をしている為、疲労しやすくまた損傷もしやすいのです。
肩・上腕(腕)を動かすために関わる関節
肩甲骨と体幹をつなぐ肩甲胸郭関節(筋連結)、肩鎖関節、胸鎖関節、と複数の関節が協調して動き、上肢を大きく動かします。
その肩関節の初動作で回旋筋腱板(ローテーターカフ)が単独の組織ではなく、4つの筋腱が動的に肩関節を安定させる役割を果たします。
・棘上筋 一最初の外転(腕を外に開く動き)に重要
・棘下筋 一外旋(腕を外側にひねる)
・小円筋 ー外旋の補助
・肩甲下筋一内旋(腕を内側にひねる)
これら腱板筋群は上腕骨頭を関節高中央に引きつけることで、動きを滑らかにし脱臼を防ぎます。
※回旋筋腱板の役割は関節包や靭帯とも複雑に連携しており、単なる4本の筋の足し算ではなく、安定化の"筋腱ネットワーグ”を形成しています。
※腱板は安定化役であると同時に、上腕骨を押し込んで滑らかな動きを助ける役割も持っています。
アウターマッスル(大きな力を発揮する外側筋)
腱板以外にも肩を動かす大きな筋肉(外側筋)があり、肩のパワーと日常動作を支えています。
・三角筋➡上腕を挙げる・外転 最大の主動筋です。腱板との協調で腕をスムーズに持ち上げます。三角筋には、前部繊維・中部線維・後部繊維とあり、三角筋だけでもいろいろな方向に動かすことが可能です。ジムに通われている方々の中に三角筋を鍛えるのがお好きな方も多いのではないでしょうか。
・大胸筋➡前方への引き寄せ・内旋・押す・抱える動作などで働きます。大胸筋も扇状になっており、三角筋ほどではないのですが、動かし方によって大胸筋の中でも動く繊維が変わってきます。私の勝手な想像ですが、鍛えたい筋肉ナンバーワンではないでしょうか。また、腕立て伏せのような自宅でも簡単にトレーニングできる筋肉の一つではないかと思います。
・広背筋➡内転・内旋・伸展。などの主に腕を引く動作(懸垂)で使われます。水泳選手の方々が良く発達している背中が大きく見える筋肉の一つです。
・上腕二頭筋・上腕三頭筋➡肘の動きに密接に関係しながら、肩関節の屈曲(前に上げる)、伸展(後ろに引く)でも貢献します。これらは腱板と協調し、肩関節にかかる大きな外力に対応する役割を担います。上腕二頭筋の長頭腱は肩甲骨に付着します。同じく上腕三頭筋の長頭腱も肩甲骨に付着する為腱板との関わりが強くなります。
下記いたしますが、肩関節の痛みはいろいろな要素が絡みあって起こることが多い為、治りにくかったりも致します。
肩関節がなぜ痛みやすいか?
肩は、「可動域がとても広い」「骨性の安定性が弱い」「筋・腱・靭帯の協調が重要」という構造的特徴から、摩耗・腱板損傷・インピンジメント(挟まれる痛み)などの障害が起こりやすいです。
肩にかかる負荷を単純に数学的に表すと
水平に伸ばした時(学生時代にやられていた前に倣え)の状態
・基本的な考え方(力のモーメント)1kg程度の荷物でも、腕を水平に伸ばすとその力は肩に大きな荷重としてかかります。
簡単に力学的な関係で考えると:荷重の重さ: 1kg/上肢の長さ 約70cm=肩関節に掛かる荷重は約10kgと計算されます。
※これは純粋な静止モーメント計算で、腱板や筋力が特に必要とされる"カの大きさ"の概念を示すものです(関節抵抗・筋の力学的効率は実際の人体ではさらに複雑です)。
また、外部負荷(1kgダンベルなど)を持ちながら上肢挙上運動を行う研究では、肩の運動パターン自体は大きく変化しなかったという報告もあり、筋機能に異常が無ければ日常生活レベルの軽い荷重(1~5kg程度)は耐えられるというデータもあります。
肩関節には軟骨も!
肩関節には関節唇という軟骨もあります。役割としては、骨自体の関節の作りが浅い為、そのゆるい関節の安定性と摩擦軽減の意味合いもあります。
ですが、この軟骨も痛みの原因になる事もあります。外傷で骨からはがれてしまったり、オーバーユース(使い過ぎ)で摩耗したりと様々です。
関節包も原因!
患者様が怖がる膝関節で有名な「水」ですが、関節は必ず関節包と呼ばれる袋で包まれここに滑液が溜まりすぎてしまっている状態を「水が溜まる」という事なのですが、肩関節にある関節包も様々な原因で拘縮してしまう事がありります。
1、炎症を繰り返すことにより関節包の組織が変性し固まってしまう。2、痛みにより肩関節を動かさなくしてしまい癒着してしまう。3、外傷などにより固定した為など様々です。
上記したように、肩関節の痛みの原因は様々です。しかも上記したのもまた一部になるので何が痛みの原因なのか評価していかないといけません。
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