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船橋整骨院BLOG

「痛風」は食生活だけではありません
2025/04/14
今回は、捻挫と間違えられることもある「痛風」について簡単にお伝えしてゆきます。

痛風の起こりやすい場所は、足の親指の付け根が一番多く足関節、足の甲、アキレス腱の付け根など足に多く起こります。あまり痛風のイメージないようですが、膝関節や手首にも発作が起こる事もあります。

痛風を一度も起こしておられない患者様は、血液検査等で尿酸値が高いから気を付けて下さい、と念を押されていない限り足の親指の付け根以外は違う痛みと思ってしまうことがあると思うので、問診でしっかりと痛めた原因を確認していかないと、診断を誤ってしまう事もあるかと思います。


痛風の症状は、痛みや腫れが現れます。状態が悪いものは、非常に強い痛みを伴い患部が赤くなり腫れも強く触れると非常に強い痛みが出ます。

痛風の発作は、何もしないと最初の3日間はないも変わらないことが多く、1週間たっても大半は変化があまり見られないとの報告もございます。痛みを抑えるには早めの診断と薬剤による治療が必要になります。

急性な発作がなくなっても、関節内に沈着した結晶が残り、慢性的な痛みが残ることもあります。


ではなぜ痛風になってしまうか・・・皆さん良くご存じかと思いますが、おいしいものに多く含まれているプリン体がそもそもの原因になります。

じゃあプリン体を多く含むものを摂取するのを止めれば痛風にならないかとおもうかもしれませんが、プリン体自体は身体から生成されるものが約7割残りの3割が飲み物や食品から身体に摂取されます。しかもほとんどの食品に含まれている為に0にすることは不可能です。

ではそのプリン体とは何かと申しますと、身体を形成している細胞には必ず核がありその中にある核酸が、新陳代謝によって分解、エネルギー代謝によってプリン体が生成されてしまいます。

このことは体内において重要な役割をしているのですが、すぎると分解され最終的に尿酸に代謝されます。

痛風は食生活というよりも体質や生活習慣という話も耳にしたことがあります。

血液の中にこの尿酸がたまりすぎている状態を高尿酸血症といい、尿酸値が7.0㎖/dlを越えた高尿酸血症が続くと関節に尿酸塩が結晶化し沈着してしまいます。

沈着しているだけでは急激な痛みにはならないのですが、この沈着している尿酸塩をマクロファージが見つけ貪食し始めると激痛になり、このことを痛風発作と呼びます。学生の頃の内科の先生は「マクロファージが尿酸塩結晶と一緒に神経まで食べちゃう」というような表現をされておりました。

また、関節のほかにも腎臓や尿路に沈着して腎臓障害や尿酸結石を起こすこともあります。

痛風の男女比は調べによって大きく違いがありますが、90%は男性のようです。女性が少ない理由は、女性ホルモンが尿酸を体外に排泄しやすくしていためです。女性で起こる場合は、更年期以降の女性ホルモンが減少すると発生する場合が多いようです。

痛風の原因は体質以外にも食生活や持病も発生の要因になります。

食事に関しましては良くご存じかと思いますが、ビールやレバーなどの内臓、白子やあん肝などにも多く含まれておりますので、高脂肪食やプリン体が豊富な食品の摂取は控えられた方がよろしいかと思います。

体内の尿酸の生成が過剰で、プリン体が豊富な食品を多く摂取し、あまり水分を取らない方は尿酸値が高くなる傾向にある為、食品の選択と水分摂取はよくとられた方が良いと思います。だからといってあまり過剰に水分を摂ると、血中ナトリウム濃度が下がりめまいや頭痛を起こしてしまう事もございますので、ほどほどにお願い致します。


乳製品や穀物、豆類、キノコ類、卵などもプリン体の少ない食品にあげられているので、尿酸値が高めな方や痛風発作を起こしたことのある方は食生活の改善をお勧め致します。体質改善はなかなかできるものではないので。

コーヒーを飲むと痛風を発症しにくくなるという報告もあるようです。


プリン体を豊富に含まれている食料品をあまりとられていない方でも、体質によっては痛風になってしまう方もおられるので家系に痛風の方がおられる場合は注意して下さい。